前に、私がS浦君を形容するのに使った表現が、この人にもちょっと似合うなと感じたり。
その先輩のS田さんが「視野が広いんだよォ!」といつか教えてくれたように、視界に入っていることはすでに計算済みで。
そっけない振りして。
ただ、
握り合った秘密は“次”への人質。
言葉とは裏腹に、無駄にトライアングルにする必要はないと、
お互いわかっちゃいるんだろうけれど。
あの時、あの制約条件がなければ、もっと別の選択肢があったかもね。
拾われてきた捨て猫が、ただの捨て猫でないかも知れないと気付き始めたとき。
その正体が、徐々に暴かれてゆく、のかも。